仕事を辞めて2週間フランスに渡航する。
高校生の時に美味しい風を味わい、もう1度それを感じたかったのである。
ヘルシンキで乗り継いで21時間。
(ロシアとウクライナの戦争だから迂回した)
長く遠いかと思ったが思っていたよりも早く感じた。
以前は時差ボケと機内食で受けた胃もたれが酷く1日何も出来ない日があり、
今回ばかしは…と気を使っていたからか体調はすこぶる良い状態で到着。
機内でもすることがなくなったらどうしようと本を2冊と見たいと思っていた映画をダウンロードしたiPadを持っていったが出番はなかった。
ぐっすりと眠ってしまったし、何かをする気にならず、ひたすら音楽を聴いて空路のCGマップを眺めていた。
なんだかなぁ、もうイヤになってきちゃったな。って。とにかく日本から離れたい。
なるべく長期滞在したかったから自力で航空券を取る。
でも時差のことをすっかり忘れていて、ヘルシンキで乗り継ぎまで10時間。ひたすら空港内を観光。10時間もあればヘルシンキの観光出来たな。
空港には旅行なのか帰省なのか家族や友人と来ている人が多く、
羨ましくて早くも孤独を感じる。私も、ここまでこれたことを誰かに話したくなった。
周りは映画でみるような空間だった。圧倒的に自分と骨格が違う人間。ツンッとした鼻と唇、しなやかな栗色の髪、長い手足。
そんな感じで10時間も観察していると、初々しいカップルの距離感だったり子供を連れた母親の髪がやつれていたり、なんだあんまり日本と変わんないのかも、と思い始める。
16時にやっとパリ行きの機内に入れた。
先に座っていた隣の席の女の子に「Hallo」と声をかけられる。
それで何を返したか忘れてしまったが確かハーイとかだったかな。
その時私は驚いて、真顔だった。でも、挨拶されたと認識して少し遅れてめっちゃ笑顔。
私の隣の席に座っていたのは黒髪に目がぱっちりとした、肌が均一に焼けた肌の女性。
アジア系でもなく、フランス人でもアメリカ人でもない。
それから気になって。話しかけるか…でも英語も喋れないしな…を繰り返す。
(彼女は多分英語喋れる。CAさんに流暢に英語で話していた)
着陸地まで徐々に迫る空路マップ。
もうせっかくここまで来たし
「I want to talk with you」って隣の子に言った
そしたら何が起こったのか、フランスのシャルルドゴール空港からパリまでのタクシーをSplitして(彼女がそう言ってた)一緒に乗ることになっていた。
彼女はガズゥーという名前でインド人。私と同じ歳の24歳。兄弟はいない。
これからさらにフランスで乗り換えてアイスランドに。湖を見にいくそうだった。
日本で知っていることはドラえもんで、どら焼きは美味しいって言っていた。あと忍者ハットリくんとキテレツ。(ムーミンは知らないらしい)
そして、次の日の朝も一緒にエッフェル塔を登ってクレープを食べた。
フランスでは珍しくずっと雨が降っていたけど。
↑ガズゥーが撮ってくれた写真
↑ガズゥーと食べたクレープ
全部ガズゥーの大好きなもの。